「MSF」Spec 180

-コンセプト-

「something is different from ‘normal‘」

ZC33Sが持つチューニングベース車としての「素体の良さ」を活かしつつ、街乗りやワインデング走行における「走行・旋回・動力性能」の底上げを狙ったパッケージング。費用対効果の高い自社カスタムパーツを中心に構成され、「ノーマル+α」の走りを実現しつつ、乗り心地や静粛性といった「快適性」の良さを極力損なわない様仕上げました。パッと見た限りではノーマルルック、しかしいざ走らせると体感できる確かなもの…。

普通のスイフトとは’一味違う’「Spec 180」、ぜひご体感下さい。

モンスター福岡　担当:小田

-パッケージ主要部解説-

パワーユニット

MSスポーツパックⅠ(フルレンジECU・スパークプラグ)

エンジン制御に用いられる純正ECU内エンジン制御マップデータを、当社製フルレンジスポーツコンピューターver.2「N1-A」に書き換える事で、速度・レブリミッター・ブーストリミッター解除及びブーストマップ・燃調・点火タイミング・VVT・スロットル制御の最適化を図ります。※グラフ:青線参照

出力・トルク特性共に純正マップデータの数値から全域で向上、どこからアクセルを踏んでも気持ちの良い加速が得られる仕様です。出力・トルクカーブの曲線もノーマルに近く、急激な特性変化の無い扱いやすい乗り味に仕上げました。

また、スロットル制御最適化により、純正ECUでのウィークポイントである「実アクセル開度・速度」に対する「実スロットルバルブ開度・速度」の差異(ラグ)が低減され、アクセルレスポンス及びリニア度が大幅に改善されます。

なお、出力・トルク増大に伴いスパークプラグの受熱温度が上昇する為、高熱価のレーシングプラグを採用しています。

吸排気

高効率エアクリーナー

ECUアップデートによる出力・トルク増加を図る上で、インジュクター燃料噴射量増量に伴い、エンジンにはより多くの空気を導入する事が必要不可欠です。

また、空気量だけでなく、アクセルレスポンス向上の為には空気の流入速度を上げる必要があります。これらをクリアする為、純正のエアクリーナーと比較して吸気抵抗が少なく、吸入空気量増大及び流入速度が確保できる据置型エアクリーナーに交換します。

なお、当店では高い信頼性を誇る「K&N」製を採用しています。

強化サクションホース

純正サクションパイプに存在する機能部品である、
「レゾネーター」(吸気音低減の為の装置)は、エンジンに流入する空気の流れの妨げとなり、充填効率低下及びアクセルレスポンスといった部分に悪影響を及ぼします。

これらを改善する為、レゾネーター撤去を目的とした、「強化サクションパイプ」への交換を行います。ブローバイホース接続部も完備され、車検にも対応しています。

なお、当店では過去の取り付け実績から「ZERO-1000」製を採用しています。

Sp-X デュアルストリートマフラー

優れたエンジン特性を実現するには、排気系チューニングは必須項目となります。排気効率向上及びパワー・トルク特性の適正化、サウンドチューニングを目的としたマフラーのテールピース交換を行います。パイプ取り回し改善やメインパイプ内径の拡大化(Φ60)、サイレンサー内部をストレート構造にする事で、排気抵抗を低減します。

また、純正同様の左右出しで、テールエンド外径をΦ100に拡大、バンパーの傾きに合わせスラッシュカットとする事でドレスアップにも貢献しています。
素材には耐腐食性が高いSUS304を採用、美観を長期間保ちます。もちろん新制度対応で、音量も車検対応です。

フットワーク

LXtuneスプリング

純正装着の「モンロー製フロントストラット・リアショックアブソーバー」の出来は大変素晴らしく、高剛性、かつ減衰力及びバンプとリバウンドの切り替わりが高次元でバランスよく設定されています。

しかしながら、純正スプリングでは少々車高が高い=重心が高い為、コーナリング時のロール変化量が大きく、旋回方向内側のトラクションが薄れてしまう傾向にあります。

また、ブレーキング時のノーズダイブ量や加速時のフロントアップ量が大きく、スポーツ走行においてはあまり良いものとは言えません。これらを改善する為、純正モンローストラット及びショックアブソーバーはそのままに、マッチングを考慮して作られた当社製スプリングに交換。

車高を適度に(前後約20-25mm)ローダウンしつつ、ストリートユースに必要な乗り心地を確保。ステアリング操作に対する車両回頭性や姿勢変化のレスポンスが大幅に向上、ノーズの入りが良くなり、コーナリングをより楽しめる仕様になります。また、この組み合わせの車高であれば、リアフォグの高さといった保安基準にも十分適合しています。

ブレーキ

ブレーキパッド Type-S1

純正ブレーキパッドの総合性能は確かなものです。制動力や鳴き耐性・ダスト量・ライフの面では純正と考えると大変優れているものと言えます。

しかし、ドライバビリティの面で気になる点が存在します。外気温が低い環境や、乗り始め直後でブレーキパッドに熱が入っていない状態での低速緩制動時、ディスクに対してパッド摩擦材が接触する瞬間の初期バイト(噛みつき)感が強く、俗にいう「カックンブレーキ」になりやすい癖があります。これは、人によっては「あれ?自分ってこんなに運転ヘタだったっけ?」と錯覚すらする程強いものです。

また、前後ブレーキバランスの味付けがややフロントに寄り過ぎている為、ブレーキング時のノーズダイブ量が多く、姿勢制御の観点から見るとあまり気持ちの良いものではありません。Type-S1はこれらのウィークポイントを改善すべく、パッド摩擦材の摩擦特性や前後ブレーキバランスを適正化。低温低速時から高速域までリニアでコントローラブルなフィーリングとなる様セットアップ。

「カックンブレーキ」対策も図りつつ、や鳴き耐性・ダスト量・ライフも極力低減しない様設計されています。

インテリア

スポーツドライビングペダルカバー/スポーツフットレスト

ペダルカバーはドレスアップパーツという側面が強い製品ですが、真の目的はペダルワークの向上にあります。ブレーキ・クラッチペダルにはバーリング(凸穴)加工を施し、シューズソールとのグリップを確保。素早いペダルワークにも追従します。

また、ペダル下部を下向きに角度付けする事で踏み替え時の引っ掛かりを抑制します。
アクセルペダルにはあえてバーリング加工は施さず、適度に滑りを持たせることでアクセルワークの妨げにならない様設計。また、ペダル下部のブレーキ側に出っ張りを設け、ヒール&トゥの操作性向上を図っています。

パーツ間にクッション等を用いない直付けの為、剛性感がありズレる心配がありません。フットレストはバーリング加工を施しグリップを確保。スポーツ走行時における姿勢変化に対するドライバーの踏ん張りをサポートします。

また、取り付けに関しては専用バックステーにより、車体フレームへの穴あけ不要です。
なお、ペダル・フットレストはカラーをレッド・クリヤからお選びいただけます。

クラッチペダル

純正クラッチペダルのレイアウトは特に悪いものではありませんが、より良いレイアウトに変更すべく生まれたのが本製品。位置をフロアトンネルから離す事による足先干渉低減や、高さを低くする事によるペダル踏み替えの移動量低減、ブレーキペダルとの位置関係も適正化されます。

また、根本角度を変更する事でショートストロークとなり、踏み始め-踏み切り位置のバランスが補正されています。上記フットレストとの相性が良く、ペダルとのクリアランスをより取れる為、安定した踏ん張りと足先の引っ掛かりを抑制します。

フロアマット

「え?フロアマット?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、フロアマットも操作性向上に繋がる立派なチューニングパーツです。スポーツ走行におけるフロアマットへの負荷は過大なものであり、高い耐久性とグリップ性(ズレにくさ)が求められます。マット裏側には無数のツメを施し、フロアマット自体の高いグリップ性を発揮します。

また、運転席用にはヒールパッドを備え、耐久性を確保。また、パッド部は支障がない程度に肉厚化されている為、ヒールに対しグリップ感が生まれ、街乗りでの楽なペダル操作の補助に繋がります。

シフトノブ

運転中、ステアリングに次いで手で触れる機会が多いのはシフトノブです。一見地味なファクターかもしれませんが、是非こだわって頂きたいパーツです。ポリアセタール樹脂を成形して製作された本製品は、シフトシャフトから伝わるトランスミッションの熱が手に伝わりにくくなるメリットがあります。

また、高分子樹脂の為、軽量かつ高い硬度を確保でき、シフト操作の感覚が掴みやすく、シフトアップ時のシンクロ待ち等の動作の容易化が狙えます。また、シフト位置表示ステッカーも付属している為、車検対応となっています。なお、シフトノブはカラーをホワイト・ブラックからお選びいただけます。

※補足:剛性パーツについて
剛性パーツについては、あえてパッケージング化しておりません。
ある程度の剛性感や快適性の向上を図りたい場合は当社製パフォーマンスダンパーをお勧め致します。
別途、それ以上の剛性感向上を図る場合は、場所場所に応じて適した剛性パーツをご提案させて頂きます。

ベースプラン仕様