-コンセプト-
「SWIFT‘ Versatile’ sport」
ZC33Sがユーザー様に愛される理由の一つは、メーカーが作りし車両の優れた「利便性」「動力性」「走行性」「安全性」がもたらす総合的な「バーサタイル(多用途・万能)性能」の高さゆえではないかと考えます。実際、車両購入の決め手としてこの点を注視するユーザー様は多く、また当店としても大いに体感する所であります。
そんな優れたバーサタイル性能を、チューニングという目線にて、異なるベクトルで昇華させるべく当店が新設定したのがこの「Spec 200」です。
「Spec 180」をベースに、自動車の三大要素である「走る・曲がる・止まる」をさらに鍛え上げるべく各部をブラッシュアップ。「街乗り」「ワインディング」「クローズドコース」といった、異なるベクトルの走行シーンにおいて求められる要素を凝縮した「バーサタイル性能」を持つ車両に仕上げました。街・峠・サーキットといった、毛色の異なる場所を走る事で見られる様々な景色をユーザー様にお楽しみ頂きたい…。
そんな当店の思いが込められた「Spec 200」、ぜひご体感下さい。
モンスター福岡 担当:小田
-パッケージ主要部解説-
パワーユニット
MS スポーツパックⅡ(フルレンジECU・スパークプラグ)
エンジン制御に用いられる純正ECU内エンジン制御マップデータを、当社製フルレンジスポーツコンピューターver.2「N2-B」に書き換える事で、速度・レブリミッター・ブーストリミッター解除及びブーストマップ・燃調・点火タイミング・VVT・スロットル制御の最適化を図ります。※グラフ:赤線参照
低回転域では、タービンのハイフロー化に伴うありがちな「下が無い」を抑制する為ローブーストセッティング。排圧確保が十分な中回転域から徐々にブーストを立ち上げていき、高回転域ではノーマルには無い胸のすく加速を実現、リミット回転域までスムーズに吹け上がります。
しかし、出力・トルクカーブの曲線はあくまでノーマルに近く、急激な特性変化を抑えた扱いやすい乗り味に仕上げました。また、スロットル制御最適化により、純正ECUでのウィークポイントである「実アクセル開度・速度」に対する「実スロットルバルブ開度・速度」の差異(ラグ)が低減され、アクセルレスポンス及びリニア度が大幅に改善されます。
なお、出力・トルク増大に伴いスパークプラグの受熱温度が上昇する為、高熱価のレーシングプラグを採用しています。
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MS スポーツパックⅡ(MXK20タービン)
ZC33Sにおいて、大幅なパワー・トルク増大にはタービンのハイフロー化がマストです。当社製MXKタービンは、純正と比較してコンプレッサー側・タービン側インペラの大径化及び各ハウジング出入口径を拡大する事で、より排圧を受容・より空気を圧縮する事が出来ます。これによって全域でのパワー・トルク増大が可能となり、特に高負荷高回転域のハイブースト帯においても風量不足にならず、レブリミットまでしっかりと吹け上がります。
「タービンまで変えても200馬力でしょ?」と侮るなかれ。1トン切りのZC33Sに対し、見た目の数値以上の変化をもたらす事をお約束致します。
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給排気
PFX400 インテークキット
ターボエンジンの動力・燃費・充填効率・耐ノック性能向上のカギは、「吸入空気温度の上昇を抑える」「抵抗の少ないスムーズな吸入空気流入」にあります。ZC33Sの場合、暖気後のエンジンルーム内温度は約100℃にまで達し、かつ純正エアクリーナーボックスの導入口はタービンの真上に位置する為、エンジンはどうしても熱を帯びた吸入空気を導入してしまいます。
これは決して軽視できないもので、地域・外気温環境にもよりますが実際に夏と冬とでピークパワーを比較測定すると約10馬力も差が出るという検証データがあります。それ程、吸入空気温度はエンジンの性能を左右する重要項目です。
また、Spec 180でも記載した、レゾネーターや純正エアクリーナーによって吸入空気の流入効率が落ちるという点、チューニングという視点で見ると是非とも改善したい項目となります。
当社製インテークキットは、純正エアクリーナーボックスやサクションパイプ一式を撤去し、カーボンにて成形されたエアボックスを取り付ける事で、吸入空気導入口をフロントバンパー上部開口部へ変更。
エンジンの熱を帯びていない、冷たいフレッシュエアを導入する事で、充填効率の向上を実現。また、内蔵されるエアクリーナーもPFX400オープンタイプとなる為、吸入空気量の増大及び流入速度を確保できます。高レベルな200PS仕様形成の為の、必須となるパーツです。
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Sp-x デュアルスポーツマフラー
ハイフロータービン交換に伴い、その性能を最大限活かし切る為には、排気系等の更なる効率化が求められます。本製品は、純正触媒以降のフロントパイプ部~テールピース分岐部までのパイプ径を全てΦ60に設定。
各パーツ接続部での径の違いからくる「排気ガスの流れの引っ掛かり」を低減しています。分岐後はΦ50.8に変更し、排気抵抗と出力・トルク特性のバランス取りを図っています。
デザインは純正同様の左右出しで、テールエンド外径をΦ100に拡大、バンパーの傾きに合わせスラッシュカットとする事でドレスアップにも貢献しています。素材には耐腐食性が高いSUS304を採用、美観を長期間保ちます。もちろん新制度対応で、音量も車検対応です。
また、後々にSpec230仕様へのステップアップを検討される場合、Spec230でも本製品を採用している為、排気系等はスポーツ触媒の追加のみでご対応可能です。
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冷却系
シリコンラジエーターホース
ZC33Sの冷却構成を見ると、ラジエーターは純正にしては容量が多く冷却性能も高い為、ジムカーナといったエンジン負荷に対し走行風があまり当たらない様な環境でない限りオーバーヒートのリスクは低いと言えます。
しかし、ラジエーター容量が多い事や、ダウンサイジングターボエンジンであるが故の出力に対するウィータージャケットの狭さ等の理由から、ウォーターライン上での場所場所による局部的な冷却水温度差や内圧差が大きくなりやすく、ラジエーターホースには過大な負荷が掛かります。
この負荷は、ホース変形による冷却水の流入効率の低下や各パーツ接合部からの水漏れ等に繋がります。これらのリスクを低減させるため、強強度シリコンゴム4層により構成された新製品に交換します。
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YBC603 クーラント
スポーツ走行といったエンジン回転数のアベレージが高い・変動が多いシチュエーションだと、自ずと冷却水温も上昇気味となり、また必然的にウォーターポンプ内のフィン回転数も高アベレージとなります。
この様な環境では、フィン部によって加速された冷却水の水圧が急激に下がり、蒸気圧に達する事でキャビテーション(冷却水内部に気泡が発生してしまう)現象が発生しやすくなってしまいます。※船外機のプロペラ部で気泡が発生するのと同じ原理です。
気泡発生部は著しく熱交換性能が下ってしまい、局部的な温度上昇の原因となります。特にK14Cの様なタービンがシリンダーヘッドに直付けされるエンジンにとっては熱変形によるヘッドガスケット抜け等のリスクが出てきます。
これらのリスク低減策としてラジエーター交換による容量アップも考えられますが、街乗りでは逆にオーバークール気味になったりと、デメリットな部分も目立ちます。そこで当店では対策として、優れた熱交換性能を誇るYBC603クーラントを採用。キャビテーション抑制性能や防腐性能、熱交換性能、冷却水としての基本性能が高く、費用対効果も高い製品です。
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フットワーク
ST XA
サスペンション選定に関しては、エクステリアと同じ様にユーザー様の好みによる所が大きい為、今回パッケージングした製品はあくまで一例で、「Spec 200」のコンセプトにある「バーサタール性能」に重きを置いてチョイスしました。
ネジ式車高調に分類されるST XAは、その基本構造から「高剛性」「大容量なオイル量・ストローク量」といたメリットがあります。
また、製品の特長として「伸び側減衰力調整機構」が備わっている他、あらゆる走行条件を再現できるシミュレーターを用いてフィードバックされるデータを基に最適なストローク量やケース長を決定して製作された、「ZC33S専用設計品」という点が挙げられます。
走行ステージを問わず、高効率で快適に走行をお楽しみ頂ける、当店イチオシの製品です。
ブレーキ
Winmax ARMA SPORTS AP3
安心してスポーツ走行を楽しむ為には、十分な制動力確保はマストです。Spec200ではエンジンパワー増大を補う制動力強化として、製品機種の多いWinmax製ブレーキパッドをチョイス。ラインナップの中から「ARMA SPORTS AP3」を基準に組み立てを行います。
AP3に関しては、制動力と耐熱性が高次元でバランスされており、連続したスポーツ走行時においても制動力の低下や張り付き感の少ない特性を持っています。また、対応温度域も常温~750℃と、使い勝手の良さも魅力です。
なお、ユーザー様のメインの走行ステージやパッド特性の好みに応じて前後個別に銘柄の変更は可能です。ぜひお問い合わせ下さい。
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ブレーキディスクローター
純正ディスクローターは、スポーツ走行といった高負荷環境にて使用し続けるとヒートクラックや歪み、ジャダーといった不具合が発生する事があります。
また、放熱性不足での熱害によりキャリパーシール等ゴム部品の磨耗も早まり、重大なトラブルの種となる可能性があります。これらを未然に防ぎ、より高く安定した制動力を確保する為、前後共に当社製ディスクローターへ交換致します。
ローター内部の材質・カーボン含有量最適化や熱処理(焼き入れ)、スリット加工により、制動力・コントロール性・安定性・耐ジャダー性を高次元でバランスさせています。
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駆動系
OS技研 Dual Core ST
スポーツ走行を行う上で必須となるLSD。ノーマルデフでのスポーツ走行時に発生する内輪の駆動ロスを防ぎ、トラクション性能や安定性向上、そしてなにより「マシンコントロールの楽しさ」の向上を図る為には是非とも実装したいチューニングパーツです。
ZC33S用LSDは各社からラインナップされていますが、Spec 200では「OS技研 デュアルコアST」を採用。トルク感応と回転感応という異なる2つの機能特性を持ち、ハードなコーナリング時の内輪タイヤ浮き状態でも疑似的なイニシャルトルクを発生させ、確実なロック状態を生み出します。
また、ユーザー様の好みや技量に応じて内部部品の交換によるセットアップ変更が可能な点も魅力の一つです。
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インテリア
スポーツドライビングペダルカバー/スポーツフットレスト
ペダルカバーはドレスアップパーツという側面が強い製品ですが、真の目的はペダルワークの向上にあります。ブレーキ・クラッチペダルにはバーリング(凸穴)加工を施し、シューズソールとのグリップを確保。素早いペダルワークにも追従します。
また、ペダル下部を下向きに角度付けする事で踏み替え時の引っ掛かりを抑制します。アクセルペダルにはあえてバーリング加工は施さず、適度に滑りを持たせることでアクセルワークの妨げにならない様設計。
また、ペダル下部のブレーキ側に出っ張りを設け、ヒール&トゥの操作性向上を図っています。パーツ間にクッション等を用いない直付けの為、剛性感がありズレる心配がありません。フットレストはバーリング加工を施しグリップを確保。
スポーツ走行時における姿勢変化に対するドライバーの踏ん張りをサポートします。また、取り付けに関しては専用バックステーにより、車体フレームへの穴あけ不要です。
なお、ペダル・フットレストはカラーをレッド・クリヤからお選びいただけます。
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クラッチペダル
純正クラッチペダルのレイアウトは特に悪いものではありませんが、より良いレイアウトに変更すべく生まれたのが本製品。位置をフロアトンネルから離す事による足先干渉低減や、高さを低くする事によるペダル踏み替えの移動量低減、ブレーキペダルとの位置関係も適正化されます。
また、根本角度を変更する事でショートストロークとなり、踏み始め-踏み切り位置のバランスが補正されています。上記フットレストとの相性が良く、ペダルとのクリアランスをより取れる為、安定した踏ん張りと足先の引っ掛かりを抑制します。
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フロアマット
「え?フロアマット?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、フロアマットも操作性向上に繋がる立派なチューニングパーツです。スポーツ走行におけるフロアマットへの負荷は過大なものであり、高い耐久性とグリップ性(ズレにくさ)が求められます。
マット裏側には無数のツメを施し、フロアマット自体の高いグリップ性を発揮します。
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シフトノブ
運転中、ステアリングに次いで手で触れる機会が多いのはシフトノブです。一見地味なファクターかもしれませんが、是非こだわって頂きたいパーツです。ポリアセタール樹脂を成形して製作された本製品は、シフトシャフトから伝わるトランスミッションの熱が手に伝わりにくくなるメリットがあります。
また、高分子樹脂の為、軽量かつ高い硬度を確保でき、シフト操作の感覚が掴みやすく、シフトアップ時のシンクロ待ち等の動作の容易化が狙えます。
また、シフト位置表示ステッカーも付属している為、車検対応となっています。
なお、シフトノブはカラーをホワイト・ブラックからお選びいただけます。
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※補足:剛性パーツについて
剛性パーツについては、あえてパッケージング化しておりません。
ある程度の剛性感や快適性の向上を図りたい場合は当社製パフォーマンスダンパーをお勧め致します。
別途、それ以上の剛性感向上を図る場合は、場所場所に応じて適した剛性パーツをご提案させて頂きます。
ベースプラン仕様
MSF(モンスタースポーツ福岡) シリーズ |
メーカー | Spec180 | Spec200 | Spec230 | |
MSスポーツパックⅠ | モンスター | ● | |||
MSスポーツパックⅡ | モンスター | ● | |||
MSスポーツパックⅡ+α | モンスター | ● | |||
K&N 純正形状 | K&N | ● | |||
ZERO1000 強化サクションホース |
ZERO1000 | ● | |||
PFX400インテークキット | モンスター | ● | ● | ||
SP-Xデュアルストリートマフラー | モンスター | ● | |||
SP-Xデュアルスポーツマフラー | モンスター | ● | ● | ||
大容量 インタークーラー | HKS | ● | |||
スポーツキャタライザー | フジツボ | ● | |||
ラジエータキャップ | モンスター | ● | |||
シリコンラジエータホース | モンスター | ● | ● | ||
YBC603 クーラント | モンスター | ● | ● | ||
Lxtune ローダウンスプリング | モンスター | ● | |||
車高調 ST XA(ネジ式伸び減衰調整) |
KW | ● | |||
車高調 V3(ネジ式伸び縮み減衰調整) |
KW | ● | |||
ブレーキパッド type-S1 フロント | モンスター | ● | |||
ブレーキパッド type-S1 リヤ | モンスター | ● | |||
ブレーキパッド AP3 フロント | ウインマックス | ● | |||
ブレーキパッド AP3 リヤ | ウインマックス | ● | |||
フロントブレーキ キャリパシステムキット WC-9001-FC |
ウインマックス | ● | |||
ブレーキローター フロント | モンスター | ● | |||
ブレーキローター リヤ | モンスター | ● | ● | ||
ブレーキオイル DOT4 | セイケン | ● | |||
ブレーキオイル DOT4 レーシング | ウインマックス | ● | |||
スポーツクラッチシステム | モンスター | ● | |||
LSD デュアルコアST | OS技研 | ● | ● | ||
ピッチングストッパー ミディアム | レイル | ● | |||
スポーツドライビングペダルカバー | モンスター | ● | ● | ● | |
スポーツフットレスト | モンスター | ● | ● | ● | |
スポーツドライビング クラッチペダル |
モンスター | ● | ● | ● | |
フロアマット | モンスター | ● | ● | ● | |
シフトノブ | モンスター | ● | ● | ● | |
その他 純正部品+油脂類 | ● | ● | |||
工賃・セットアップ | ● | ● | ● | ||